株をやらない理由~大阪難波心療内科コラム



◆株は「24時間営業のパチンコ屋」と同じ?

株式投資の世界を心理学的に見ると、これは「常に刺激が存在する環境」です。
人間の脳は「変化」に非常に敏感で、心理学ではこれを「新奇性効果」と呼びます。

何かが変わった瞬間、脳は「これは大事なことかもしれない」とさらに注意を向けてしまうのです。

株価は分刻みで上下し、そのたびに「上がった」「下がった」と心を揺さぶってきます。

これではまるで24時間営業のパチンコ屋に入り浸っているのと同じ。
常に脳が刺激を受け、気づけばその刺激に依存してしまいます。


◆株の本当のリスクは「時間の浪費」

株のリスクというと多くの人は「お金を失うこと」を思い浮かべます。
しかし、もっと本質的なリスクは「時間を失うこと」です。

  • 株価を気にして仕事に集中できない
  • 家族との会話の最中にスマホをチェックしてしまう
  • 趣味や勉強の時間を削ってしまう

こうした日々の積み重ねで、気づけばあっという間に時間は過ぎていきます。
お金はまた稼ぐことができても、過ぎ去った時間だけは二度と取り戻せません。
だからこそ、株をやらない選択は「時間を守る投資」だと言えるのです。


◆株の代わりに「投資」できること

株をやらないことで生まれた時間は、次のような「未来を豊かにする投資」に使うことができます。

  • スキルへの投資
     語学・資格・プログラミングなどを学び、長期的にキャリアや収入の幅を広げる。
  • 人との時間
     家族や友人との交流は、心理学的にも幸福度を大きく高める。
  • 健康への投資
     運動や休養を大切にすることで、集中力やメンタルの安定を得られる。
  • 学びと読書
     本や講座を通して知識を深め、判断力や思考力を磨く。
  • 創造的な活動
     文章や音楽、絵などを生み出すことで、心を深く満たす時間をつくる。

どれも「未来の自分」に確かなリターンをもたらす投資先となるはずです。


◆まとめ

株は一見、夢のある投資に見えます。うまくいけば資産を増やし、自由な未来を手にできるかもしれません。
しかしその裏では、「時間」という人生で最も大切な資源を犠牲にしてしまう危うさがあります。

株をやらないという選択は、何も失うことではなく、むしろ「大切な時間を守る投資」なのです。

👉 そしてその時間を、自分にとって本当に価値あるものにそっと注いでみましょう。
それこそが、あなたの人生をより豊かに育てていく最良の方法なのです。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)