苦しみから抜ける最強の方法。~大阪難波心療内科コラム

◆ 「苦しみ」の逆は、「苦しみがない」ことじゃない

人は苦しいとき、
「この苦しみが消えてほしい」と願います。

でも実は、「苦しみ」の逆は「苦しみが無いこと」ではありません。

本当の反対は「夢中になること」なんです。

何かに没頭して、時間を忘れて、
ふと気づけば「あれ?あの悩み、どこいったっけ?」と

気づいた瞬間、心が一番自由で軽やかになるのです。


◆ 心は「何かに集中しているとき」だけ、平穏になる

心理学では、人が深く集中している状態を「フロー」と呼びます。
この言葉を提唱したのは、心理学者ミハイ・チクセントミハイ。

彼の研究によると、
人が一番幸福を感じるのは「何もしていないとき」ではなく、
“何かに全力で取り組んでいるとき”だといいます。

つまり、心の平穏は「静けさ」からではなく「集中」から生まれます。

◆ 苦しみの正体は「余白」かもしれない

実は、私たちの心が苦しむのは、
何もしていない「空白の時間」に多いのを知っていますでしょうか。

SNSをなんとなく眺めて、他人の幸せそうな投稿に焦りを感じる…。

何もしていないときの「余白」に、不安や自己否定が入り込んでくるんですね。

でも、何かに夢中になっているときは違います。
だから、余白に「苦しみ」が入り込むスキがないのです。


◆ まとめ

人生から苦しみを完全に消すことはできません。
誰にでも、不安も悲しみも訪れます。

ですが、苦しいときこそ、
「何かに少し夢中になってみる」ことを試してみてください。

「苦しみの逆は、夢中。」
たったそれだけのシンプルな真理が、
あなたの心を今日、少しだけ軽くしてくれますよう願っております。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)