ぬか喜びしたパパ活女子(食事編)。~大阪難波心療内科マンガ

◆ 食べ過ぎを引き起こす「タンパク質欲求」の心理学

炊きたてのツヤツヤしたご飯は非常においしく、ついついおかわりをしたくなります。
しかし、おかずがない状態で、お米だけを食べ続けていると、ある段階で急に飽きたり、
なんとなく「気持ち悪い…」と感じたりする人も多いのではないでしょうか。

「お腹は満たされたはずなのに、なぜか物足りない…」と感じるこの現象の背後には、
人間の食欲を司る「タンパク質欲求」という、強力な本能が隠されています。

今回は、このタンパク質欲求のメカニズムと、私たちが食べ過ぎてしまう意外な理由、
そして太らないための食事戦略について解説しますので必見です。

◆ 人間を突き動かす根源的な「タンパク質欲求」

タンパク質は、筋肉、内臓、ホルモンなど、私たちの体を作る上で欠かせない最も重要な栄養素です。

心理学や栄養学の研究によると、人間の体には、
このタンパク質が一定量に達するまで、食べ続けることをやめられないという、
本能的なメカニズムが備わっていると考えられています。

これが「タンパク質欲求」です。

米のような炭水化物中心の食品だけを食べているとき、胃は満腹になっても、
摂取したタンパク質の量が体が必要とする基準に満たない状態が続きます。

そのため、脳は「まだタンパク質が足りていない」と判断し続け、満足感を得ることができず、ついつい食べ過ぎてしまうのです。

◆ 「やめられない、とまらない」スナック菓子の罠

このタンパク質欲求の巧妙な罠は、多くの加工食品にも見られます。

有名な「やめられない、とまらない」というキャッチフレーズのえびせんべいなどを例にとってみましょう。

これらの食品は、エビのようなタンパク質を連想させる旨味や風味を持ちながら、
実際には炭水化物や脂質が主体で、肝心のタンパク質はほとんど含まれていません

風味によって脳を一時的に騙しますが、体のタンパク質欲求は満たされないままです。
その結果、私たちは満足感を求めて次から次へと手が伸びてしまい、必要以上のカロリーを摂取してしまうというわけです。

◆ 太らないための食事戦略は「タンパク質ファースト」

このタンパク質欲求を逆手にとって、太りにくい食生活を送るための戦略はシンプルです。

それは、食事の際に「タンパク質を優先的に食べる」ということです。

肉、魚、卵、大豆製品など、タンパク質が豊富な食品から食べ始めることで、
脳は比較的早い段階で「必要な栄養素を満たした」と認識し、食欲のブレーキが自然にかかります。

これにより、米やパンといった主食や、スナック菓子のような高カロリーな食品への欲求が抑えられ、
総摂取カロリーの抑制につながります。

◆ まとめ

  • お米だけでは満たされないのは、体がタンパク質が一定量になるまで食べ続けようとする「タンパク質欲求」があるため。
  • スナック菓子も、タンパク質が少ないため、満足感が得られず食べ過ぎてしまう。
  • 太らないためには、食事の際にタンパク質を優先的に食べ、食欲のブレーキをかけることが有効である。

今日の食卓から、「タンパク質ファースト」を意識して、食欲を賢くコントロールしてみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)